日本映画

 出口のない海  2006 121分  ★★

監督:佐々部清、出演:市川海老蔵(11代目)、伊勢谷友介、上野樹里、塩谷瞬

終戦まぎわのやけくそ特攻兵器「人間魚雷回天」を描いた典型的お涙ちょうだい映画。
主人公には、優しく教養のある両親、かわいい妹、美人なガールフレンドがいて、死を覚悟しての別れのシーン、死に行く場面でのモノローグと、これでもかと泣かせる演出満載。
それはそれとして、回天内部の細かな描写、操作の困難さ、さらに運頼みともいえる特攻成功の確率の低さなど、これまで描かれなかった回天の実像を知ることはできる。(2007/12)





 男たちの大和/YAMATO  2005 143分 

監督:佐藤純彌、出演:反町隆史、中村獅童、鈴木京香、渡哲也、仲代達矢

戦艦大和って言ったら太平洋戦争の大ネタなのに、こんな映画にされて悲しいねぇ。
前後の鈴木京香が出てくるくだりは不要だし、戦闘シーンそのものががっかり。
「パールハーバー」の半分でも臨場感出せないものかなぁ。
艦載機の襲来なんて昔のウルトラマンの頃と変わってないし。
しかし見た人の反応も正直なもので、この映画のあと“大和ブーム”みたいなものも起きなかったよね。
アニメの宇宙戦艦ヤマトの時はすがったよねぇ…。(2007/12)




 ローレライ  2005年  128分  

監督:樋口真嗣、出演:役所広司、妻夫木聡、柳葉敏郎、香椎由宇、石黒賢

1945年8月、広島、長崎に原爆投下。そして3発目が東京に落とされる。それを阻止すべく特別任務につくのはドイツから密かに供与された新型潜水艦。
そこまではなかなかわくわくできるのだが、その潜水艦に積み込まれた秘密兵器ローレライとは?…架空戦記ものをはるかに越えてSF、あるいはファンタジーと言いたいような設定に唖然!
艦内のシーンは
「眼下の敵」やら「Uボート」やら「U−571」やらのパクリだらけだし。あんな小型潜航艇で日本まで帰れるわけねぇしなぁ…。おまけに凄く金かけてそうなCGは、綺麗過ぎてアニメか最新テレビゲームみたい。それを割り切って楽しめる人にはいいけれど…。
しかし、秘密兵器で敵の魚雷をかわしてしまうのは(百歩譲って)許すとしても、
爆雷は直撃されなければ済むという兵器ではないぞ!若い奴らがそういうもんだと覚えてしまったらどうする!…どうでもいいか。(2007/3)
 亡国のイージス 2005年 127分    (自衛隊ファン向け)

監督:阪本順治、出演:真田広之、寺尾聰、佐藤浩市、中井貴一

最初の15分位見ててまるで内容が頭に入ってこなくて気がついたら大変な状況になってんだけど、みんな妙に落ち着いてて大変なことにかかわってるように思えなくて困る。
どいつもこいつも軍人とは思えないくらい女々しいしなぁ。銃を構えてからいちいち躊躇するんで結局相手に撃たれて重傷負うんだけど、それからなかかな死なないでしぶとく働く働く…これが日本人の本質か?
しかし配役もうちょっと何とか…敵国指揮官役の中井貴一はどこからどう見ても日本人だし。最後にいらんとこで女が出てきて余計なセリフ吐くし。これだから日本映画食わず嫌いになっちゃうんだよ。・・・ぜんぜん解説になっとらん。(2007/3)


 ムルデカ 17805  2001 2時間2分 ★★

監督:藤由紀夫、出演:山田純大、保坂尚輝、榎木孝明、ムハムド・イクバル、ローラ・アマラリア、藤谷美紀、津川雅彦

日本の敗戦後インドネシアに残り、(対オランダ)独立軍の中心となって戦った元日本兵は二千人近くいたとのことで、インドネシア対オランダの戦いも含めて知られざる歴史の映画化は貴重。
物語はその独立戦争がテーマだが、映画は日本軍の
ジャワ島上陸作戦(1942年3月1日)からスタートする。
その上陸時の戦闘シーンは今までの日本映画に比べてなかなかの迫力。飛び交う銃弾の映像や効果音など、ここにも
「プライベートライアン」の影響がしっかり見られる。日本兵がオランダ軍との戦いで壮絶な最期を遂げる各場面は「アラモ」のパクリ。
だが張りぼての
M5戦車はあまりにも無残。オランダ兵も何となく体格がアジア人ぽくて迫力ないのだが、インドネシア国軍動員だそうでそのせいか?日本軍がインドネシア人を訓練する日常があって、連合軍の進攻も空爆もないままあっさり日本降服の報が届く。確かにアメリカ軍はニューギニア→フィリピン→沖縄というルートをたどったので、南方のインドネシアは蚊帳の外だったのかもしれない。
例によって話の流れを断ち切るような感じで女優が登場するシーンが何回かあり、日本映画の限界を見る思い。あと、ラストで突如現れる独立反対派(?)の説明がほしかった。(2006/10)