19世紀の戦争映画
| ズールー戦争〜野望の大陸 ZULU DAWN 1979米・豪 117分 ★★★★ 監督:ダグラス・ヒコックス、出演:バート・ランカスター、ピーター・オトゥール 1879年1月12日のズールー王国軍と英国軍のイサンドルワナ(アフリカナタール地方)の戦いを描いた作品。 この戦いは、英国軍司令部がズールー軍の戦力、配置の判断を誤ったうえ、油断しきって遮蔽物も何もない平地で迎え撃った結果、壊滅に近い大敗を被った戦いである。とにかく大地を埋め尽くし、波のように押し寄せるズールーの大軍が恐怖。 前半では現地統治の英国軍人らが、婦人達と優雅にパーティーなどしながら英国の繁栄に安心しきっている様が描かれ、終盤で雪崩のように瓦解してゆく場面が実にショッキング。 ナポレオン時代の名残、真っ赤な軍服での戦いもこの頃までだろうと思われるので、そこもじっくり楽しみたい。 DVD化されてないので今後はわからないが、ビデオがあるうちにぜひ!(2006/10) |
|
| 戦争と冒険 YOUNG WINSTON 1972年英 124分 ★★★★ 監督:リチャード・アッテンボロー、出演:サイモン・ウォード,アン・バンクロフト,ロバート・ショー,ジョン・ミルズ ウィストン・チャーチルの若き半生を自伝的に描いた映画。 冒頭でインド植民地での戦いが見られたあと子供時代に話は戻り、陸軍に入隊する二十歳くらいまでは少々退屈だが、後半は珍しいスーダンでの現地兵との戦い、そしてさらに珍しいボーア戦争(1899〜1902年)。そこで捕虜になってから脱走劇まで、それこそ冒険映画の醍醐味。国会議員に返り咲いて成功するところで話は終わるが、19世紀のイギリス軍の戦いぶりをじっくり楽しめる。 騎兵による突撃や装甲列車での戦い。ズールー戦争の英軍と基本的に同じ装備だが、赤い軍服は姿を消し、薄いカーキ色となっている。クィーンズイングリッシュと英国式敬礼。英軍ファンにはおすすめの一作。(2008/11) |
|
|
ズール戦争 ZULU 1963英 2時間18分 ★★★★ 監督: サイ・エンドフィールド、出演:スタンリー・ベイカー、マイケル・ケイン、ジャック・ホーキンス イサンドルワナの戦いで敗れた英軍の無残な姿で始まるこの映画は「ズールー戦争〜野望の大陸」ときっちり時間的につながっているので、続けて見たい。 こちらはイサンドルワナの戦い(1879/1/12)とは比較にならないほど少人数の部隊が、数千のズールー軍相手に見事に戦い抜くロークスドリフトの戦い(1879/1/22)である。 二つの建物(教会など)をつなぐようにワゴンを障害物として並べ、即席陣地として迎え撃つ英軍。この戦いでは実にビクトリア十字章が11人もの兵士に授与されている。 主役の指揮官工兵中尉はスタンリー・ベイカー。指揮官に最初は反発していたが、見事な指揮ぶりに次第に敬意を表してゆく副官に、まだ若くてほっそりとしたマイケル・ケイン。 繰り返される包囲軍の攻撃、いつまでたっても来ない援軍、増える犠牲者、士気を高めるために戦いのさなか大声で歌を歌いあう…などなど砦戦ものの醍醐味がたっぷり味わえます。(2006/10) |
|
| アラモ The Alamo 1960米 190分 ★★★ 監督:ジョン・ウェイン、出演:ジョン・ウェイン、リチャード・ウィドマーク、ローレンス・ハーヴェイ、フランキー・アヴァロン 、リチャード・ブーン 、リンダ・クリスタル 西部劇のジャンルに入るんだろうけど、私は限りなく西部劇に近い戦争映画…として見てみたい。 砦に入るまではデイビー・クロケット(J・ウェイン)が幅を利かせているが、砦に入ってからは指揮官トラビス大佐とボウイ(R・ウィドマーク)の確執。その中立的立場で控えめな演技をするJ・ウェインがなかなかいい味。規則ずくめでお堅いトラビスだが、戦士としてはぴか一。ボウイもクロケットもそれを認め、最後は3人力を合わせ…というできすぎたストーリー。 テキサス独立のため、勇士たちがどのように集まってきたかを長々と描く前半はやや疲れる。相変わらず意味なく殴りあったりするし。しかし戦闘シーンは前哨戦と総攻撃の二段階で楽しめる。戦術的な解説も入りマニアも満足。 テキサス人とテネシー人合同連合は、灰色と茶系統の服装で南北戦争の南軍のよう。 アメリカ人にとっては「パールハーバー」と共に反撃の合言葉となる「アラモ」メキシコ独裁者サンタアナから自由を勝ち取る戦い…と言われても、力づくで領土を広げただけの話、といえばそれまで。最近なぜか、こうゆう映画を素直に楽しめなくなってきました。(2006/10) |
|
|
アラモの砦 The Last Command 1955年米 110分 ★★ 監督:フランク・ロイド、出演:スターリング・ヘイドン、アンナ・マリア・アルバーゲッティ、アーサー・ハニカット、リチャード・カールソン、アーネスト・ボーグナイン 「ジョンウェイン版アラモ」があまりに有名で、こんな映画あるのも知らなかったけど、5年前にできてた作品。「ジョンウェイン版」とけっこう設定が違ってて面白い。 まずこちらはジム・ボウイが主人公。サンタ・アナとの交友関係が大きく取り上げられているのが新鮮。妻子の死亡の報もずっと早く入り、一人になってから新たなロマンスも芽生える。一方デイビー・クロケットは本当に山奥の猟師風で、砦に入る直前に合流するだけ。 戦闘は砦に入る前にメキシコ軍を一回待ち伏せ攻撃。重砲を夜襲するのは同じ。1時間50分と短いせいか総攻撃も一回のみで正味10分くらいで終わってしまうが、それなりに迫力あり。足の負傷の時期も違い奴隷は連れていない、などなど見比べると楽しいです。(2006/10) (←輸入ビデオです) |