知覧特攻平和会館  
 

   2018年3月訪問


 (右)
 映画「俺は、君のためにこそ死に行く」
 
のために作られた「隼」
 ちょっとイメージと違う。もう少し胴が
 細長いと良いような気がするんだが。



               公式サイト


特攻機の出撃した基地は九州に多数あるが、その中で陸軍航空隊最大のものが知覧にあり、非情な歴史の事実と平和へのメッセージを伝える場所としてできたのがこの会館である。

展示機としては野外に一式戦闘機「隼」海自T-3初等練習機、館内には一式戦闘機「隼」ゼロ戦52型四式戦闘機「疾風」のほか
特攻艇「震洋」がある。このうち二機の「隼」は映画「俺は、君のためにこそ死に行く」で使われたレプリカ、ゼロ戦は海底から引き揚げられたままの状態で胴体後部がないものである。そこで目玉はやはり「疾風」であるが、これは戦後アメリカでテストされたあと里帰りしたもので、当初は飛行もでき、館内のビデオでその雄姿を見ることができる。残念ながら館内はゼロ戦以外撮影禁止である。この施設の趣旨からわからないでもないが、逆になぜゼロ戦はOKなのか不思議。海自T-3初等練習機は特攻隊とは関係ないが、空自防府北基地(山口県)で使用していたもの。

野外には復元された三角兵舎があるが、内部の片隅に垂直尾翼など傷んだ部品が山積みに置かれているので、もしやと思い受付で聞いてみると前述のゼロ戦のものだという。説明書きも何もなく無造作に置かれていてびっくり。

なおガイドブックによっては三式戦闘機「飛燕」の写真が載ってるものがあるがここにはなかった。同じく聞いてみたら
岐阜県の「かがみがはら航空科学博物館」に移されたという。残念!
鹿児島市内からバス、または電車で平川へ行ってそこからバスで行ける。どちらもたっぷり1時間半くらいはかかります。
鹿児島県沖に不時着したという情報をもとに昭和55年(1980)6月に引き上げられたゼロ戦52型。
操縦席後部から折れている。
復元された三角兵舎。内部もリアルに作られている。
三角兵舎内部に置かれたゼロ戦の垂直尾翼やその他の部品。
プロペラなどゼロ戦以外のものも混じっているようだ。
  歩いて回れる周辺には給水塔、弾薬庫、など当時の建物もある。
 また滑走路自体はかなり広く、今は道路、民家、畑などで消滅しているが、
 本来の基地の周辺部には司令部・指揮所跡、掩体壕、高射砲跡などもあ
 りパンフレットに位置も記されているので車で訪れた人は回ってみるのも
 いいだろう。

 (左)特攻勇士の像とT-3初等練習機。

 (下左から)
  給水塔。
  給脂庫 潤滑油やグリースを保管した倉庫。空爆の弾痕がある。
  弾薬庫 戦闘機の機銃弾があった。他から移設されたもの。