WW2 欧州戦線関連

パットン対ロンメル
二人分の伝記を一冊にまとめたような本なので、非常に読み応えがある。出生から第1次大戦での活動にもかなり詳しく触れており、読みたいのは第2次大戦での戦いぶりだが、なかなかそこまでが長い。地図や写真もなくびっしりと文章が続くかなり重い本である。しかしその知名度に比して、栄光の時というのは意外に短かったという印象も残る。
ノルマンディー上陸作戦/地図で読む世界の歴史
タイトルどおりたくさんの細かい、そしてきれいな地図(もちろん写真も)によって解説。部隊マークもびっしり記載され、特にウォーゲーマーにはたまらんぞ。しかもノルマンディー作戦は突如発案されたものではないというコンセプトのもと、アフリカ、イタリアなどそれまでの上陸作戦、失敗に終わった
デュエップ作戦、特殊部隊によって行われていたフランス北部、ノルウェーへの作戦なども紹介されている。
ジャーマン・タンクス
第2次大戦のドイツ軍、1号〜6号戦車及びその派生型や試作だけで終わった車輌、装甲車、ハーフトラック、捕獲使用した戦車まで、すべて写真入りで解説した超おすすめ本。
パンツァーズ・イン・ノルマンディ
ノルマンディー上陸から8月頃までの戦いにおけるドイツ軍戦車に焦点を当てた写真集。どのような部隊が、どのような車輌を装備して、どの地域で戦ったか、という事がよくわかる。…で、これを見ていると映画「プライベートライアン」でタイガーTが登場する事にも疑問が生じるわけである。(パンサーか4号戦車が妥当と思われる)
彼らは来た
これも超おすすめ。
ドイツ側から描いたノルマンディ。海岸のトーチカ、要塞の配置図、混乱する情報、圧倒的物量に押しまくられる中で進めて行く防御戦。ドイツ軍ファンで読んでなかったら、それだけで罪。
兵士完全図鑑
WW2ヨーロッパ戦線におけるアメリカ軍の装備が事細かに実物写真で解説されている。服の他、ヘルメット、ベルト、バッグ、ブーツ等等。そして師団・軍団マークも。「プライベートライアン」で初見参だった
上陸用ベストまで載ってるのはみごと。米軍ファンにはぜひこの一冊。
電撃戦という幻(上・下)
フランスをあっという間に降伏させた作戦として、大いに宣伝された「電撃戦」…しかしそんなものは偶然の産物だったのではないか、というまったく違う視点からその発生を探ってゆく。巻末の地図では、フランス軍の機関銃の配置状況まで描かれていて、見てると頭がくらくらしてくる。
イタリア軍入門
世の中に入門書は数々あれど「イタリア軍」の入門て…。しかーしイタリア軍のすべてがわかってしまうこの本は、入門書にして専門書。これ一冊でOKです…と思います。武器から服装、軍の歴史。1944年に降伏した後はどのように戦い続けたか…なんて知ってた?
フィンランド軍入門/極北の戦場を制した叙事詩の勇者たち
入門第2弾!イタリア軍よりマイナーな(はず)フィンランド軍なのに、こっちの方が分厚い!!
フィンランドは三国同盟じゃないのに、ドイツと呼応してソ連に攻め込んだ。戦後は敗戦国とは違った扱いながら世界的に孤立した。その装備はというと和洋折衷ならぬ東西折衷。けっこうはまると深いフィンランド軍である。
WWU第2次大戦欧州戦史シリーズ
第2次大戦の陸海空、戦略、戦術、政治、経済、人物すべてに渡って、写真・イラスト・図表を多数使用して解説。広く浅くではなく、けっこう詳しい情報まで発見できて楽しい。でも、たまーにひどく稚拙なイラストがあったり、その説明に思いっきり間違いがあったりするのだけれど…。
Vol.1 ポーランド電撃戦  対ポーランド戦が中心だが、大戦前夜のイタリア、スペインの動向やソ連対フィンランドの冬戦争の記述が貴重。
Vol.2 西方電撃戦  対仏・ベルギー・オランダ戦中心だが、これに先駆けて行われた対ノルウェー・デンマーク戦も解説。空の戦いでは英仏空軍の詳しいデータも貴重。
Vol.3 英独航空決戦  英本土上陸作戦の概要や、イギリス海上要塞の珍しい写真。He111のイラストで尾部に機銃という前代未聞のミス。
Vol.4 バルバロッサ作戦  ドイツ側にたって戦ったルーマニア、ハンガリー、スロヴァキア、フィンランド各軍の資料。対ソ連戦に先立つバルカン(ユーゴ、ギリシャ)作戦の記述も重要。
Vol.5 北アフリカ戦線  偵察機をごまかす英軍の欺瞞作戦の写真が珍しい。英軍と共に戦ったオーストラリア、ニュージーランド、南ア、インド、自由フランス、ポーランド各軍なども紹介されている。
Vol.6 大西洋戦争  海の戦いはあまり興味がなかったので最後に購入したが、知ってみると面白いことばかり。ドイツが陸の大国であって、海軍力が以下に貧弱だったかがあらためてわかる。世界各国の海軍力の比較では、当時の日本の空母群は世界最高レベルであったことに驚き。この本でアメリカ軍によるアイスランド占領作戦という超マイナー、しかし重要な作戦があったことを知った。
Vol.7 クルスク機甲戦  クルスク戦にいたる戦争の過程でスターリングラード戦についても詳しく紹介。
Vol.8 ノルマンディー上陸作戦  海岸から内陸への膨大な物資補給をどうしたか、という地味な兵站作戦も取り上げている。同時期に進んだイタリア戦線も紹介。ただ最も激戦だったオマハ上陸シーンに「プライベートライアン」の映像掲載はいかがなものか。
Vol.9 アルデンヌ攻勢  マーケットガーデン作戦も掲載。他にアーヘン付近の忘れられた戦いや、V1、V2号の記事も貴重。
Vol.10 ベルリン攻防戦  春のめざめ作戦や米英軍のプランター作戦(最後の空挺作戦)なども紹介。5月8日の降伏当日に、ヨーロッパ各地で孤立していたドイツ軍部隊を示した地図も貴重。
Vol.22 ヨーロッパ空挺作戦  米英独ソ伊各国の空挺隊の歴史や、ヨーロッパで実施された作戦を一まとめ。普通の陸軍部隊とは違う装備の紹介や、現在のヘリボーン作戦、我が国の自衛隊の空挺団も紹介。